イタリアでの仕立て服の世界とはどんなものか？
一言で表現するなら「精神性」であると考えます
ミラノ仕立て、フィレンツェ仕立て、そしてナポリ仕立て
各都市の歴史的な歩みによって培われてきた精神性がその土地の風土と相まって
純粋且つエレガントに写し出されていく物語
それがイタリア仕立て服の世界です
​
中でも私が修行したナポリ仕立ては、ほぼ全ての工程が
驚くべき多くの手作業の積み重ねによって作られるため
決して工業的な製品作りではなく、文化的なまたは芸術的な作品作りと言えるでしょう
その世界をあえて３つのシンプルなキーワードで表現すると
「愛（Amore）」「情熱(Passione)」そして「純粋（Purezza）」であると私は感じています
ナポリの街にどっぷり浸かり、月曜日から土曜日まで朝8:00から19:00まで15分の昼休憩以外
ずっとずっとただ針を持ち鋏を持ち続ける修行生活の中で見た世界は
ノスタルジックに溢れた、まさにナポリ民謡（カンツォーネ）の世界でありました。


　　　　　　　　　　　　　　　Masayuki Hamada

【 当店のスーツの特徴 】
​
イタリアの代表的な仕立ての聖地である ミラノ・フィレンツェ・ナポリ の型紙製図法を習得し
日本人の骨格に美しくのせる型紙作りをイタリアと往復しながら20年以上に渡り研究して参りました。
着心地の良さと美しいシルエットは、日本人の骨格に合わせてお作りすることで初めて実現します。
「 圧倒的な着心地 と新しく開発した型紙製図法」
イタリアのマエストロと呼ばれる一流職人が作りだすスーツ
特にナポリ仕立ては「第２の皮膚」と謳われます。
身体の動きに対して抵抗なくスーツが吸い付いてくる。
その圧倒的な機能美
その秘密は「裁断」にあります。
そして2024年、フィレンツェの品格とナポリの精神をミックスさせ
イタリアの伝統的技法に裏付けされながらも、全く新しい型紙製図法を完成させました。

​FIRENZE × NAPOLI + JAPAN

【 上着のデザインの特徴 】

当店では、優雅な品位を表現するフィレンツェ式をベースに
日本の金継ぎや侘び寂びの美意識を取り入れ
大胆なカッティングに重厚感を感じさせるナポリ式を融合させた
全くオリジナルの「ルネサンス式型紙製図法」を完成させました。
胸から下に通るダーツが一切なく、脇線が腰ポケットの中心を通り下まで突き抜けます。
フィレンツェ式であるフロントダーツなし＋脇１本スタイル
その脇線を腰ポケットの中心あたりにあえて這わすことで
日本の欠けた茶碗の金継ぎに見立て日本独自の侘び寂びを表現しています。
さらにその脇線を下まで貫くスタイルは私の修行先であるナポリ独特のスタイルです
「フィレンツェの品位に日本の侘び寂びそしてナポリの精神」その全てを融合し調和させた技法となります。