ANGLE-H

Teatro alla SCALA

スカラ座という奇跡

フォーマルとは何ぞや?を教わる世界最高峰の教室。

SCALAオペラを一度も見たことのない方でも、一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか「スカラ座」という名を。泣く子も黙る世界最高峰のオペラハウスそれがスカラ座です。世界中の一流オーケストラの中からさらにトップクラスが集まり、世界中のオペラ歌手が一度はその舞台の上に立つことを夢見る。それが奇跡の舞台「ミラノのスカラ座」であります。

 さらに圧倒的なのは観客の方々です。世界中の紳士淑女が特別なドレスアップをして世界最高の舞台をさらに完成へと導きます。フォーマルとはこういうものだ。という世界一の教室ともいえるでしょう。

SCALA

スカラ座という奇跡の世界。

 舞台開始前の待合室には、男性にはタキシードかダークスーツ、そして98%の率でネクタイが着用されています。女性には黒のカクテルドレスから真っ赤なドレスまで、入り口ではどっしりとした毛皮に身を包んでいた淑女がクロークにコートを預けると、ボディーラインがくっきりと表れる一枚のドレス姿となります。

 観劇席のホールへ入り、その煌びやかな装飾に彩られた室内に目を奪われていると、黒いマントとスカラ座を表すシンボルである十字架のネックレスを下げた美しいスタッフ達が私たちをそれぞれの席へと、必要最低限のしぐさでさりげなく案内してくれます。照明が何段階かにわけて暗くなる演出が舞台開始の時が近づく合図となります。座席に腰を下ろすと歴史的な建造物の独特な匂いが、私たちの観客席に、この舞台の格式の高さと、これから訪れる奇跡の世界への期待を静かに告げ始めます。

 そしてオーケストラの指揮者が指揮台に上がり、観客一同から期待一杯の拍手を受けた後、静まりかえった劇場で指揮者のタクトが降り下ろされると共に、夢の幕が上がります。圧倒的な舞台セットと絢爛豪華な役者の衣装に一瞬にして取り込まれます。3分もすると観客の体温が上昇し、紳士淑女の体から蒸発する香水が観客席を覆い、スカラ座本来の香りと重なり脳内をさらに麻痺させていきます。

 一糸乱れぬオーケストラの旋律と、指揮者が舞台全体を完全に支配するため、タクトを振り下ろす時に漏れる強い息が前列の席には時折聞こえます。今夜の題目はかの有名な「リゴレット」。題名だけは誰もが知っている、ジュゼッペ・ヴェルディの全3幕からなる超名作です。だからゆえに観客の期待はさらに高いレベルを求めます。

 どこにでも見かける日本のカジュアル観光客の姿はどこにも見られません。スカラ座を観劇するにあたり、日本人として気をつけたいことは、最高級のスーツで挑む必要は決してありません。サイズの合った皺の無いダークスーツかブラックスーツに、ドレッシーなネクタイ、そしてできれば靴は黒が良いでしょう。ちゃんと磨けば尚良しです。そして何よりも顎を引いてピンとした背筋で、世界のVIPと共に、夢の世界を完成させる一員となる。そんな心で足を踏み入れて頂きたいと思います。そうすることで、今まで経験したことのない感動と、天国と思わせる現実からかけ離れた数時間を手に入れることができるでしょう。

 最後に、フォーマルとは決してルールに基づいた服装を決め込むことではありません。すばらしい舞台を提供してくれる演者への敬意。そしてその舞台を共に楽しむ観客への友好の証。それがフォーマルの源です。この源泉なくして決してフォーマルは完成しません。そんなことを教えてくれたのも「スカラ座」でございました。

PITTI 2009



イタリア人はオシャレだといわれます。でもほんとにお洒落なのか?と思われている方も大勢いることと思います。百聞は一見にしかずです。もし貴方がイタリアに降り立ったらすぐにわかるでしょう。彼らは「オシャレをする為に生きている」ということが。ファッションのことはそんなイタリア人から盗むのが一番です。日本人の真似上手という特質を生かして、どんどん彼らの技を頂いてまいりましょう。 彼らが持つ技のなかでも、色の組み合わせ方の絶妙さには目を見張るものがあります。季節によって、デザインによって、彼らは巧みに色を変え素晴らしいバランスを実現します。ここで一つ目のポイントは、色を使いすぎないってことです。彼らは黒と白は数に入れず、全体で3色以上はつかわないように調整します。そして同系色で合わせるのが基本です。中級編では相性のいい色を組み合わせます。この技術が最も大切なのです。いわるゆセンスがものをいうのです。この技術を高めるには、まずは定番の組み合わせをマスターすること。そして彼らの組み合わせから盗むことです。雑誌も活用できます。しかし、雑誌は危険でもあります。企業の広告宣伝用の写真が多いため、あの通り真似をするとNGであることが多くあります。だから雑誌でもイタリア人のスナップ写真を重視して下さい。モデルが着ている服は70%以上は実際参考にはなりません。こうしてただ漠然と雑誌も見るのではなく、色合わせなどテーマを持ってご覧頂くと多くの発見があります。ぜひ試してみてください。



FIRENZE


私は出張でフィレンツェに毎年滞在します。フィレンツェは日本に比べると別世界です。異次元空間と言っても過言ではありません。中世の時代がそのまま残る町並みに、タイムスリップした感覚さえ覚えます。イタリアの建物はフィレンツェに限らず石の文化です。石造りの建物に石畳。町の色に統一感がありクリーム色、グレー、ベージュなどが基調です。その建物がバックにあると洋服の鮮やかな色がきわめて美しく映えます。同じ服を着ていても東京をバックにするのと、イタリアとでは全然見え方が違うのです。イタリア人達が美しく見えるのには、建物など町並みも大きく影響しているといえるでしょう。規制緩和、規制緩和もいいですが、日本の街並みには、もっと大いに規制をかけていってほしいと思います。


Scala
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