fashionBLOG 2009 1

イタリアの洋服店

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 今日ご紹介するのはイタリアの一般的な洋服店のマネキンウインドー。特別なブランドのお店では決してありません。イタリアでもごく一般的な洋服店です。なのにこのセンスです。普通の店主がこれくらいのセンスをもっているんです。日本人が太刀打ちできないのは当たり前ですよね。デザインやセンスで世界中の頂点にいる人達ですからね。

でも日本人はたいていイタリアに行くと、ミラノのモンテナポレオーネ通りとか、いわゆるブランドが建ち並ぶところばかり行きます。そしてブランドを買いまくる。そんなことやめて、是非こうした普通の洋服店でセンスを持ち帰ってほしいと思います。イタリアの洋服店のウインドーは、私にとっても先生であります。

イタリア人って!!

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 イタリア人がお洒落だっていうのはまぎれもない事実です。イタリアの空港に降り立ってからすぐにそれは感じることができます。そしてイタリア人とアメリカ人の区別はすぐに付きます。それもファッションで。

どこがどうってなかなかうまく説明できませんが、イタリア人の着こなしには一定のリズムがあるんですよね。イタリア人は必ずTシャツではなく襟付きのシャツを着ているとか、ジーンズに皮靴を合わせているとか。いろんなキーワードがあるんです。イタリア人のおしゃれは意外にも誰もができるオシャレなんです。日本人もそれをまねすることは十分可能で、だから参考になるのです。

イタリア人はファッションに特別なアイテムを使うわけではありません。いわゆる組み合わせが匠なのです。デザインの組み合わせ、色合いの組み合わせ。自分の体や顔とのバランスの合わせ方。それが国民全体レベルで上手なのです。

私が拠点にしている関西では、スエットでコンビニに行くことは全然問題ありません。しかしイタリアでは絶対に許されません。そんなことしたら恥ずかしくてたまりません。たぶんこいつは何を考えているんだ?ってじろじろ見られるでしょうね。スエットは例えとして行き過ぎですが、とにかくある程度ちゃんとした格好でないと恥ずかしくなるくらい、みんなファッションをきめて歩いています。

数年前にフィレンツェに一か月程滞在していたとき、借りていたアパートの水道管が壊れて水道工事の人を読んだら、工事する職人さんがスーツ姿で来たのには度肝を抜かれました。とにかく凄い国です。

自己暗示によって人生は作られている

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 私の素晴らしき友である医師が言う。睡眠障害を持つ患者さんに、安定剤だと言ってビタミン剤を処方すると面白いように効くと。

それだけ、人間は気分に左右されて生きている。人体の機能そのものが「人の気分」というやつに大きく影響されるように作らている証拠だ。人間は知らず知らずのあいだの自己暗示によって成り立っている。自己暗示の質は、環境によって左右される。

そういう意味でも、イタリア人の環境は日本人と恐ろしく違う。幼少のころから美術や芸術を否応なしに肌で感じ、眺めながら生活をする環境で彼らは育つ。常に本物を見ながら育つので、大人になった時には本物と偽物の区別が付く。そしてそんな彼らは本物に対する価値を認める。だからイタリアでは本物に対しては、それなりに高額な値段が付けられるべきであるという考えがしっかりとある。この考えがイタリア経済の大きな要素ともなっている。

そうそう、これはファッションブログなので、そろそろファッション話につなげなければならない。

自分がどんな服を着ているかは、自己暗示においてきわめて大きな要素の一つになる。イタリア人は身につける洋服がどれだけ人生に大きな影響を与えるかをよく知っている。そしてそれを心から楽しんでいる。彼らの姿をとにかく見てほしい。オシャレであるということへ向かう姿勢、自らを美しく仕立て上げるということに対する勢い。彼らは服装が自分の気分を大きく左右させ、そしてその気分という要素が自らの人生を作り上げているということにちゃんと気づいているのだ

年齢と色彩 街並みとのコントラスト

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 イタリア人のファッションと一言に行ってもいろいろあるが、今回特筆しておきたいことは、年齢に応じての色使いの特徴である。イタリア人は若い年代ほどモノトーンで、年を重ねれば重ねるほど色鮮やかな服装へと変化する。

中でも、子供服は販売されているものは色鮮やかなものが多いが、実際にイタリア人の親達が手にするのは地味な服。これはかわいい子どもが誘拐される事件が多かったせいだ。だから子供には、特に女の子には地味な服を着させる親が多い。このように社会問題が反映されている子供服事情は特別として、イタリアでは若いうちは、若い肌そのものが最大の色彩であり、それ以上美しい色はいらないのでモノトーンを着ることで若い肌を強調することが最高の美。そんな考えがある。

だから年を重ねるごとに、色を加えてバランスをとる。イタリアの中高年層の男性は色鮮やかなジャケットやコートで人生を謳歌している。

そしてイタリアの建物は白やベージュ、グレーなどで全体に統一感がありシックな町並みだ。だから色鮮やかなジャケットが美しく映える。それに比べ日本の町並みは統一感のかけらもない。だからシックなモノトーンがスタイリッシュに映るのかもしれない。

恐るべきイタリア人

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 フィレンツェで毎年1月と6月に行われるメンズプレタポルテの大展示会「PITTI IMMAGINE UOMO」。自分たちの店のウィンドーを飾るにふさわしい品を求めて世界中からスーパーバイヤー達が集まる。クチュール業界が昔ほど注目を浴びなくなった今、時代の先頭を走るのはプレタポルテ。ファッション業界の今年は、この展示会を見れば感じることができる。

こんなに精密機械技術が発達している時代に、10万キロ走れない車(フェラーリ)を真剣に作ってしまうイタリア人のすごさには尊敬の念を越えて、なぜ?という疑問すら湧き上がる気分にされる。そんな気分をファッションで感じさせてくれる例を今日はご紹介したい。

今年1月のPITTI展示会で注目を集め、世界中の雑誌記者たちから写真を撮りまくられていた2人のイタリア人。なんと足にギブス。彼らは実際にけがをしているわけじゃない。ギブスをつけるような怪我をしてもファッションは楽しめることを表現しているのだという。ギブスに合わせてなんとスーツの裾をダブル仕上げまでしているのだ。

そこまでしてなぜ?という領域に涼しい顔で行ってしまうイタリア人。やはり彼らは世界ファッションの先頭に立つ民族にふさわしい。最後に、実はこのスーツ、なかなかの高級仕立てなのである。おそろしやイタリア人。

色の絞り込みと絶妙な着丈

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 ジーンズに、黒のコート+黒のマフラー+黒の手袋+黒の皮靴。
全体をまず、黒で統一。

そこにたった一つ茶色の鞄を持ってくることでポイントを絞り込んだ極めてシンプルな着こなしを実現しています。
ポイントを絞り込むということがいかに重要かを教えてくれるすばらしい着こなしです。

そして参考にしておきたいのは、やっぱり着丈。
コートの着丈がなぜこれほど絶妙なのでしょうか。
軽やかで極めてスタイリッシュです。

たった一人の後ろ姿で何を読み取る?

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 たった一人の後姿がファッションの多くを語ります。まずは色合わせ。黒のコートに白のズボンというコーディネイトの美しさは一目で誰でも理解できます。次にジャストサイズの美しさだ。
日本人に一番足りないファッションの感性は、このジャストサイズとは?という問題に尽きる。コートの着丈の美しいバランスは足を長く見せ、ジャストサイズの袖丈は軽やかなエレガンテを演出する。ズボンの太さの絶妙さもこの後姿をさらに美しく見せている。
体型の悪さも服のラインによってかなりの率でカバーできるという認識を今新たにして頂きたい。そのために、私たちのような仕立て屋という仕事があるのですから。

+1本のマフラー効果は絶大

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 たった一本のマフラーに絶大な効果を思い知らさせるコーディネイトは圧巻。PITTIとはいえ所詮展示会。セレモニーではないので「決め過ぎ」はNG。きっちりしたネイビースーツに白のチーフでまず骨格をしっかりと整えて、靴を茶のバックスキンにすることでひとつ崩す、そして同系色の軽めのジャンバーを合わせることで2つ目の崩し。極めつけのブルーのマフラーで完全にポイントを絞り込む。
配色とアイテムを絶妙に計算しつくした最高のPTOバランス。

イギリスとイタリア 2つのキーワード

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 ヨーロッパのスーツスタイルといえば、イギリスとイタリアが代表的に比較されます。私は、イギリスはロールスロイス的で、イタリアはフェラーリ的であるといった説明を事あるごとにしてきました。そして私はイタリア流仕立屋として、フェラーリやアルファロメオ的なスーツ作りを目指しています。

そのあたりをもう少し深く掘り下げて考えてみました。すると2つのキーワードに行き着きました。それは「ダンディー」と「セクシー」という言葉でした。イギリスのダンディズムに対し、イタリアのセクシーさ。このように表現すると、なんとなくぴったりと感性に響きます。

国全体がなんとなく持つ美意識。
イギリスは、こだわり的な形式美から教養に至るまでの総合的男学。そんな少しかっちりとしたイメージ。イタリアは、エロティックで官能的な造形美。そんなイメージを持ちます。あえていうと日本は機能美でしょうか。

イタリアは特に、日本的な美学である機能美よりも圧倒的に造形美を優先させる傾向にあることはイタリアに何度か滞在すると実感します。イタリア車に乗っても感じることができるでしょう。

ファッションは、そんな美意識を具現化する高度な手段でもあります。自分自身を役者にたとえて、人生という舞台を演出するためには、男としてまだまだ勉強することが山積みですね。

良質なコーディネイトから学ぶ

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 今回のコーディネイトの特徴は、限りなくポイントを絞ったことにある。ポイントを絞るというテクニックはコーディネイト学の基本中の基本です。
基本をおろそかにする者は絶対に成功しません。
今回のポイントは2つ。
「靴と腰チェーン」それ以外の要素をすっきりとそぎ落としたことで、
完璧なバランスを生み出しています。

靴と同じ色のベルトを着用するのもコーディネイトの基本ですが、この場合は腰チェーンを使用するため、ベルトまで色を加えてしまうと腰チェーンが生きない。
なんとも計算されたバランスです。

今回の欠点は2つ。
一つ目は、上着の肩幅が合っていません。
左右で1.5cmずつ、全体で3.0cm肩幅がオーバーサイズです。
そして着丈が1.2cm~1.4cm長いのが残念。
あと少し着丈が短く仕上げると足がもっと長く見えます。

裾幅は19cmと細いのに比べ、ひざ、ふとももにかけてはややルーズさを残す。
このズボンのシルエットバランスの良さには、
私も職人として勉強になる点でした。

良質なコーディネイトから学ぶ

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 絶妙のコーディネイトです。このコーディネイトからは、多くを学ぶことができます。
まずは、「水色and青は白と絶妙に合う」ということ。
第2に「すべてブルー系のグラデーションで仕上げていることでシンプルに仕上げている。」
第3に「白パンツ+クレリック」という上と下を白で挟むという上級テクニック。
第4「絶妙な着丈と袖丈のジャケットが全体のバランスを美しく見せる。
第5「ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイ、すべての素材が軽い素材を使っていることで、素材感を統一している。
たとえばネクタイはプリントタイであること、ジャケットはおよそ麻素材だと思われます。パンツは綿。
第5「最後は唯一残念なポイント。靴のノーズがもう少し長いものを履いてほしかった。
そうすることでもっとシャープになります。

というように、この写真のコーディネイトは素晴らしいバランスとテクニックを備えています。
応用も利くコーディネイトの基本理論が詰まっています。

ジャケットの威力とその意味!!

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 日本では、ジャケットスタイルがなかなか浸透しません。だからオシャレが進まないのです。イタリアでは、右を向いても左を向いてもジャケットスタイルが目立ちます。ジャケットを着るようになるとオシャレ度は格段に進みます。必ずファッションの勉強になるのです。

ジャケットを着るということは、そのジャケットを引き立たせる「ボトム」を選ぶということであり、さらにそのジャケットとボトムを引き立たせるための「ベルト&靴」を選ぶことを意味するのです。スーツスタイルと比べると格段に多くのファッションセンスを必要とします。

ジャケットスタイルをなるべく早い年齢からスタートさせるとファッションセンスは格段に向上します。ファッションセンスが上がると必ず出かけたくなるもの。人生が活動的になるのはあっという間です。ドラマティックな人生は、たった一着のジャケットから始まることも十分考えられるのです。

 ジャケットスタイルは特別難しく考える必要はありません。少し張り込んで20000円ぐらいの白シャツを買い、とりあえずボトムはジーンズを選択し、足元は茶系の皮靴を選択すれば、とりあえずは貴方も明日からイタリア人。

 そして次に素材ですが、ここで言う素材とは、牛皮・蛇皮・オーストリッチ・ワニ・リザードと、皮そのものの種類はひとまず置いておきます。表面の柄、光沢感、そしてスエード加工などの、ベルトの表情に重点を置きます。

 ジャケット&スラックスといったカジュアルシーンに合わせるには、素材感や柄がいかに派手であろうが、関係なく思いきったチョイスでも大丈夫です。

 ビジネスシーンにおいては、ついつい遠慮しがちな日本人。無地のベルトを使用する方々が多い中、そこに少し変化をくわえて、牛側の型押しなどで、少し凹凸感、柄のきいたベルトを使用してほしいものです。あまり派手になりすぎなければOKです。ただし注意点は、オーストリッチ柄の「型押し」だけはNG。オーストリッチを買えない人。みたいに見えちゃいますので。

 以上今日は、BELTのお話でした。
 ではチ・ベディアーモ!!

BELTって以外に重要!!

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 BELTってイタリアファッションでは、けっこう重要な位置づけにあるのをご存じですか?ネクタイ一本の合わせ方一つで全然違うファッションになるのは、なんとなく皆様も想像できるかとおもいます。ベルトも同様です。ベルト一つで足長に見えたり、ダサくもスタイリッシュにもなるのです。

 一番大切なのは色合わせ。そして2番目が素材合わせです。色を選ぶとき、一番考えなくてはいけないのは、何と合わせるか?です。まず、基本は靴。靴の色と同じベルトを選ぶだけで統一感が出て、すっきりとした印象を演出できます。

 中級者編は、ネクタイの色と同系色を選ぶと素敵です。

 そして上級者編は、ジャケット+ネクタイ+スラックスを総合的に判断してそれらの邪魔にならず。さらに引き立てるような色を見つけること。これはなかなかの高度な感性が必要になります。

 よって、まずは靴の色と合わせる初級者編、ネクタイの色と合わせる中級者編から始めましょう。

 そして次に素材ですが、ここで言う素材とは、牛皮・蛇皮・オーストリッチ・ワニ・リザードと、皮そのものの種類はひとまず置いておきます。表面の柄、光沢感、そしてスエード加工などの、ベルトの表情に重点を置きます。

 ジャケット&スラックスといったカジュアルシーンに合わせるには、素材感や柄がいかに派手であろうが、関係なく思いきったチョイスでも大丈夫です。

 ビジネスシーンにおいては、ついつい遠慮しがちな日本人。無地のベルトを使用する方々が多い中、そこに少し変化をくわえて、牛側の型押しなどで、少し凹凸感、柄のきいたベルトを使用してほしいものです。あまり派手になりすぎなければOKです。ただし注意点は、オーストリッチ柄の「型押し」だけはNG。オーストリッチを買えない人。みたいに見えちゃいますので。

 以上今日は、BELTのお話でした。
 ではチ・ベディアーモ!!

アルバザールのリーノ氏との出会い

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 アルバザールの日本第一号店(南麻布)で偶然リーノ氏に出会った。思わず私の片言イタリア語で話しかけてしまい、リーノ氏との初めての出会いを無理やり成立させてしまった。私は早速リーノさんに聞いた。「日本人のファッションを見て、何を思いますか?」と。
すると彼はこう答えてくれた。「日本人のオーバーサイズは良くないね~」と。ズボンの裾や袖、着丈が長すぎる。肩幅が大きすぎたり。ケマワシ(ちょっと専門用語)がオーバーサイズだったり。サイズというのは、身長を低く見せたり、体型を悪く見せたりする。オーバーサイズはやっぱりいただけない。そしてファッションというのは、モードと同義語ではない。モードというのは、アルマーニやグッチやエトロといったデザイナーズブランドのこと。それを着ていることが、イコールおしゃれであるということではない。その間違いは良くない。etc...。

あっという間に過ぎ去った幸せな時間は15分ほどだったろうか。
来年の1月にフィレンツェのPITTIで再開しましょう!!と握手を交わして私は名残を惜しみながら、
車に乗り込み出発すると、リーノ氏は店頭で最後まで手を振って見送ってくれた。
絶対に来年再会してやる!!リーノさんミラノで待っててね~!!

花を挿す場所!!

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 スーツにはラペルホールといって、左襟(上前)に釦穴があります。社章や議員バッチなどを付ける場所でもありますよね。この穴の意味は?スーツはもともと詰襟である軍服が起源であり、歴史の中で形が変化してきました。その変化のなかで第一釦の名残と言われています。

イタリアでは、この釦ホールに花を挿したりします。なかなか日本では勇気が要る行動ですよね。当店はイタリア流仕立て屋である為、ハンドメイドのスーツには、花を挿すことを前提に御作りしています。よって、この襟穴の裏側には、花を挿したときの為に、花の茎の部分を指すための小さな輪が作りつけてあります。花を挿すことがなくても、隠れたオシャレ、まさにこだわりの箇所です。

アイロンワークは脅威の技術

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 アイロンワーク」は、スーツにおいて最も重要な「鍵」であることを皆様ご存知ですか?アイロンワークとは、ただシワを伸ばすだけの作業ではありません。スーツを設計図どおりに仕上げるための最も重要な仕上げなのです。それには極めて高度な技術が必要です。

 「ヒップラインの構築。前肩設計。ふくらはぎ設計。肩パットとたれ綿の沿い仕上げ。胸のボリュームライン構築。ハラグセの完成」とにかく言い出したらきりがありません。スーツは、アイロンワークという技術無しには真の完成形には至らないのです。

 クリーニングで汚れは綺麗になりますが。ほとんどのクリーニング店は、仕立て屋レベルのアイロン技術を持ちません。よって、一度くたびれたスーツを不死鳥の如く蘇らせることが出来るのは、やはり生みの親である仕立て屋だけなのです。熟練された仕立て職人のアイロンワークは、着心地すら変えてしまいます。もっと言えば、設計図をアイロンワークによって変更することも出来るのです。

 量販店の安価なスーツを、一度クリーニングに出したら最後、もう最初のシャキッとしたスーツには戻らなくなった経験はありませんか?それは、元々ずさんな設計図によって作られたスーツを、最新鋭のプレス機によって、見事なスーツへと変貌させられたものであることを意味します。クリーニングによって、本来のずさんな設計図通りの形に戻されたということです。

 ハンドメイドの技術を駆使して作られたスーツは、お客様の体型のあらゆる情報を型紙に転化しています。その型紙(設計図)どおりに縫製されたスーツを、最後にアイロンワークによって完成させます。だからクリーニング店の職人が、アイロンワークの技術を持っていなければ、スーツの中に隠された立体情報がすべて台無しになってしまうのです。

 それだけアイロンワークとは重要であり、高度な技術でなのです。ちなみに熟練した職人が丁寧にアイロンをかけると、スーツ1着30分弱もかかります。アイロンだけでスーツ一着3000円も取る職人も珍しくありません。皆様が、実際に30分間この技術を目の前にされたら3000円は、リーズナブルだと感じるかもしれません。いやそうに違い無いでしょう。

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